琵琶とは和楽器の一つです。
奈良時代(710〜795年)に中国から日本にやってきました。
上陸地点は2つ。奈良と九州。
奈良にやってきた琵琶が後に「楽琵琶(がくびわ)」となり九州にやってきた琵琶は「盲僧琵琶(もうそうびわ)」になりました。
盲僧琵琶から薩摩琵琶(さつまびわ)・筑前琵琶(ちくぜんびわ)・肥後琵琶(ひごびわ)が生まれました。
平家琵琶(へいけびわ)は楽琵琶から生まれた説と盲僧琵琶から生まれた説があります。
楽琵琶〔がくびわ〕
奈良時代に中国から奈良にやってきました。平安時代期までは独奏曲がありましたが、その後に消滅。現在は雅楽のパートの楽器路して演奏されています。日本の琵琶では最大(132.6cm)クラス
盲僧琵琶〔もうそうびわ〕
盲目の僧侶がお経を唱えるのに伴奏する琵琶。携帯に便利なように小ぶりなものが多く、特に幅の狭い盲僧琵琶を「笹琵琶」といったりします。楽琵琶と同時期にやってきました。九州の盲目の方々に、地神経を唱えつつ琵琶を奏でることを授けた、と言われてます。四絃五柱。
平家琵琶〔へいけびわ〕
平家物語を語る音楽(平曲)の伴奏に用いる琵琶。琵琶を手に語り物を演じる琵琶法師が用いた琵琶。平家物語の成立が1240〜1309年くらいなので、平家琵琶もその頃にはできていたようです。日本の琵琶の中では最小(全長80cmくらい)クラス。
肥後枇杷〔ひごびわ〕
肥後=主に熊本県で発展した琵琶。使われる琵琶は様々。1674年に船橋検校(ふなばしけんぎょう)が肥後藩主細川家の認められ肥後・熊本の盲僧琵琶奏者に広がったのが始まりとされています。国指定の無形文化財。
薩摩琵琶〔さつまびわ〕
薩摩=鹿児島県の盲僧琵琶から派生した琵琶。薩摩武士の道徳教育の目的で作られたのが始まり。琵琶の中で最も大きな撥〔バチ〕を使うのが特徴。全長は116cmくらい。1806~1836年の間に現在の正派の形が出来上がったようです。薩摩琵琶正派・薩摩琵琶錦心流は四絃四柱。錦琵琶・鶴田流は五絃五柱。
筑前琵琶〔ちくぜんびわ〕
筑前=福岡県発祥の琵琶。明治時代(1900年代)に薩摩琵琶と三味線の要素を取り入れて作られた琵琶。全長110cmくらい。四絃五柱と五絃五柱があります。
主な参照先「日本文化いろは辞典」